元Jリーガーの今。仕事とサッカーの両立を体現する「1.5キャリア」~サッカー#6福田友也~
はじめに
こんにちは!キャリアデザイン部です。
今回は、MCに渡邉大剛、ゲストに品川CCサッカー#6 福田友也選手を迎えたインタビューを発信します!
「1.5キャリア」を体現し続け3年目に入った福田選手。サッカーでは、トップチームのキャプテンを務め、ビジネスマンとしても成果を上げ続けている彼が就職活動当時から今を振り返ります。就職活動スタート時に感じた壁や就職活動の進め方、アスリートとして培った強みのビジネスへの転換、成果を出し続けられる思考・行動のヒントをアスリートの世界からビジネスの世界で活躍する現在の視点で語ってくれました!是非ご一読下さい!
そして、今シーズン品川CCでは、よりアスリートのみなさんの背中を押すクラブを目指し、発信だけで終わらずOB訪問や相談等の支援の体制も整えました。お問合せは、下記バナーをクリック下さい!
サッカー選手かビジネスマンか
渡邉:今回のゲストは、大手広告系企業で営業職として活躍しながら、品川CCサッカートップチームでキャプテンを務める#6 福田友也(以下、福)選手です。よろしくお願いします!
福田:楽しい反面緊張しますね!引っ張っていってもらおうと思ってるので、大剛さんお願いしますよ(笑)
渡邉:僕もインタビューする側はなかなかないからね(笑)でも、同じくアスリートからビジネスマンというキャリアを歩む立場として、共感できる部分や僕自身気づかされることもあると思うので、いろいろ率直に語ってもらえたらと思います!まずは、福がアスリートからビジネスマンへの道を考えたタイミングを教えてもらえますか?
福田:単純に最後所属していたチームから契約満了を告げられた時ですね。ただ、僕の場合良くも悪くもプロのサッカー界に入った時からサッカーだけで一生ご飯を食べていくことは難しいとどこかでは思っていました。あと、将来的にサッカー以外のこともしたいという考えもあったのも事実です。ちょうど契約満了を言われたタイミングや年齢を考えると、続ける選択肢よりもここでサッカー以外の新しいことに挑戦するべきだろうと思ってビジネスマンへの道を決断しましたね。
渡邉:なるほど。僕も含めてなんですが、多くのアスリートがずっと続けてきた競技以外に目を向けることにハードルを感じていると思うんですが、そういった考えをなぜ持てたんでしょうか?
福田:ほんとにこれって僕の勝手な価値観なんですけど、社会的な立ち位置がサッカー選手よりもビジネスマンの方が上なんじゃないかなっていうのがあって。こんな僕でもなれたサッカー選手とそうじゃないビジネスマンって考えた時に、やっぱりビジネスをやっている人の方が上だなって思ってたし、半ば憧れでもあったんですよね。
渡邉:そんな憧れがあったんですね。実際にビジネスマンになろうとした時に憧れと現実のギャップはなかったですか?サッカー以外の仕事に就く時に感じた壁があったら教えて欲しいです。
福田:自分は何が出来るのか、どんな選択肢があるのかそもそも分かっていない状態が一番の壁でしたね。ゆえに、何をしていいか分からないという負のループがあって。
渡邉:それって分からないことが分からないってことに近いですかね?
福田:まさにその通りで、いくら憧れがあったとしても、就職活動って自分が何が出来るのか、そして世の中にどんな選択肢があるのかを知っていないと上手くいかないし、ある程度納得いく結果を得られないってことを実際に就職活動をする中で痛感しましたね。
元Jリーガーの就職活動のリアル
渡邉:分からないことが分からない、またそれが就職活動においてよくないことだと気づいた時に、起こした行動ってありますか?
福田:人材紹介業の方に状況を伝えてアドバイスをもらいました。ひと通り退団が決まったタイミングで、お世話になった人のもとへ挨拶に回ってて、その中の一人の方です。そうしたら「こういう会社があるよ」とか「今後こういう経験するだろうから履歴書や職務経歴書作ってみたら?」と言われて、まずはもらったアドバイス通り行動を起こしましたね。
渡邉:どれくらいのスピード感で動いたんですか?
福田:最終戦の後にスポンサーパーティーがあって、その3~4日後には面接を受けてました(笑)満了を告げられたのが、最終戦の1試合前なので、3週間くらいで準備して面接受けたって感じですかね?
渡邉:3週間、、(笑)急にマインドをガッと変えて環境も変えないといけないって状況だったと思うんですが、すんなり気持ちは切り替えられたんですか?
福田:うーん、100%切り替わっていたかでいうと多分そうじゃないと思うんですよ。どっかでサッカーやJリーグっていう気持ちがあった中で、とはいえ僕の中で並行してやればいいじゃんとか、どこか企業を受けたからって絶対にそこに行かないといけない、とは思っていなくて。あと、サッカーを今後やらないという選択肢もなかったですね。そう思えば、逆に選択肢が多くなって、今までよりいろんな可能性のある世界に住めるんじゃないかって思ってました。時間はオフでめっちゃあるし、そういう意味である程度方向性は決めた中で、白黒をつけずまずは動き出したって感じです。
渡邉:沢山の選択肢があって白黒つけずに動いていた中で、現職に行きついた経緯を教えてもらえますか?
福田:当時、企業に勤めるか、自分で事業をやるかで迷っていました。そんな中で、まずはいろんな人に話を聞いて、結果、社会人としての基礎基本を学ぶには現職の会社がいいと多くの人が言っていたので、受けようと思って受けたのが現職の企業を知ったきっかけです。
渡邉:企業を受けるにあたって、履歴書・職務経歴書が必要になるかと思うんですが、どちらもすぐに書けましたか?
福田:未だに一人じゃ書けないですよ(笑)相談させてもらってた人たちのサポートのおかげで何とか書けた感じです。今アプリで書くんですよ!僕なんて、全部手書きで書かないとと思っていたくらいからスタートしたんで。周りのサポートのお陰で、自身が保ちたかったスピード感での就職活動が実現出来ましたね。
渡邉:考えていてもなかなか動けない学生選手やアスリートって沢山いると思うんですよね。一人でやることも大事だけど、福みたいに周りを頼るってこともやっぱ大事なのかな?
福田:大事ですね!確実に言えるのは、相談してアドバイスをもらうことでアウトプット・成果物の質が高まります。履歴書・職務経歴書は、土台をきちんと作れば汎用性が高いので、まずは質の高いものをいかに早く作るかを考えることをおすすめしますね。
渡邉:面接は緊張しなかったですか?
福田:最終面接では、表情固いけど大丈夫?って聞かれたので、緊張はそれなりにしたと思います(笑)事前情報がないまま臨んだので、より緊張したんだと思います。
渡邉:事前情報があった方が有利ってことですか?
福田:あった方がいいと思いますね。実際に就活サポート受けてる選手を見てると羨ましいです。僕が意外と気になっていたのは、集合時間だったり、スーツの色だったり、聞くのも恥ずかしいような小さいことで(笑)些細なことでも確認出来て、面接の雰囲気や流れなどの事前情報ももらえることが出来ていたら、内定をもらえる確率も上がっていたと思いますし、自分自身もよりリラックスして臨めていたと思いますね。
渡邉:事前情報と事前準備大事ですね。具体的に面接ではどんな話をしましたか?
福田:ありきたりかもしれませんが、サッカーで実践していたPDCAですね。僕が実践していたのは、試合から逆算してトレーニングの計画を立てて実行して、試合に出て振り返ってをひたすら回して、それをもう生活の一部としてやってきたこと。これは、ビジネスの世界でも同じだと思ったんです。だから、生活の一部としてこのサイクルが染みついていること、今まで苦しいこと辛いことがあってもサッカー選手を続けてきたこと、この観点でアピールしたのを覚えています。
渡邉:それは、自分で考えてうまく話せたんですか?
福田:大枠は自分で決めたうえで周りの力を借りながら方向性や軸をより明確にしたり内容のブラッシュアップをしました。面接では、自身の強みを、中途かつアスリートあがりで入ろうとしている自分に会社が何を求めているかを考え、そこに対して自分が強みとして何を主張できるかを意識して話しました。
渡邉:なるほど。実際に今ビジネスマン3年目に入って、面接の時に話した強みがリンクしていると思う瞬間はありますか?
福田:近いところの方が多いと思います。仕事もサッカーもどこまで細部まで突き詰めるか、こだわるか。いかにPDCAを高速で回すかの重要性を仕事でも感じています。会社、クラブ、チームすべて組織であって、結局選手は監督コーチ、クラブから何を求められていて、自分は何が足りないから何を頑張らなければいけないかを考える。そして、そこに対して努力をする。仕事に置き換えると、上司や、会社の部署から自分はどう見られてて、何を求められていて、それを俯瞰的に捉え行動をすること。この思考と行動が無意識に沁みついていて、今成果を出せている要素の一つだとも思います。
今伝えられること
渡邉:どちらかと言えば、福は就職活動うまくいった方かと思うんですが、その要因は何だと思いますか?
福田:スピード感、止まらないこと、決断し続けることですね。就活しようと思ってから、履歴書・職務経歴書作るまで、いつの面接を受けるかを先に決めました。どこかで迷いがあったから、自身で環境を変えないとと思っていたのもありますけどね。結果、個人的には良かったと思っています。
渡邉:準備における秘訣はありますか?
福田:1つの答えに対して”なぜ”を2~3つ考えることですね。その時の決断や行動をなぜそうしたのか、なぜそうしなかったのかを実際すごく深く聞かれたし、僕自身も聞かれることを聞いていたので、その準備をして行けたので、納得いく結果が得られたと思います。
渡邉:歩みを止めない中で、決断をしていきながらそれを正解に持っていく生き方をしているのかな?
福田:極論、決断には意味がないと思っていて。決断したことに対して、それをいかに正解に持っていけるかの過程の方が大事だと思うんですよね。決断が180度違っていたら問題だけど、ある程度方向性が決まった中での決断であれば、決断に労力をかけるよりは、その後正解にしていくことに時間をかけたほうがいいんじゃないかと。
渡邉:その時は正解って分からないもんね。決断したことに対して、努力し続けることや、やれることやるべきことを最大限にやっていくことが大事だよね。
福田:ですね。選択が複数ある中で、正解かそうじゃないかって計りようがないから、その後の行動の方が大事だと思います。
渡邉:僕の話になるんですが、今学生の就職支援も一部の仕事としてやっていて、いろんな学生と面談するんですね。例えば、セカンドチームのサブとかでもプロを目指すからと言って就活全くやっていない学生もいて。その学生の人生だし、自身が選択して決断していることだから応援したいと思う一方で、現実的にトップチームのレギュラーでもプロは厳しかったりするじゃないですか。僕はどっちにしても就職活動はやっていた方がいいと思っていて、そういった学生に伝えたいことってありますか?
福田:セカンドチームのサブに限らず、トップチームのスタメンだったとしても、サッカー以外の活動にも取り組んだ方が、僕はいいと思いますね。その一つに、就職活動があるかなと。人生において選択肢を増やすことって大事だと思うんですよ。サッカー選手には怪我もあるし、選んでもらう側の立場だから選んでもらえない時もあるじゃないですか。もし選ばれなかった時、何も選択肢がない状況ってもったいないって、僕は思うんですよね。経験上、サッカーだけの世界は狭いって思っていて、サッカー以外の世界や価値観を知ると結果的にサッカーに通じることもありました。だからこそ、サッカーを全力でしながらもそれ以外のことにも目を向けて取り組んで欲しいと思います。
渡邉:今はOB訪問を受ける側になっているんですよね?学生や選手に対してどんなアドバイスや話をしていますか?
福田:必ず伝えているのは、重複になりますが選択肢を持つこと、選択肢を増やし続けることの大切さを伝えています。すごいですねとか、自分には出来ないですとか言われることが多いんですが、実際はそうではなく、僕からするとこんな自分でも出来たんだからみんなもできるはずと思っています。あと、ビジネスマンとしての歴が増えたことで、実体験や伝えられることもより現場に近い目線やリアルを伝えられるようになったので、これからビジネスマンへの一歩を踏み出すみんなが知りたいことや気になっていることを話して、背中を押せる機会になるように意識をしています。
渡邉:4年経ったからこそ自信をもって伝えられることや説得力が増したってこともきっとありますよね!今後も「1.5キャリア」の中で成長し続けながら、OBとしてよりリアルな話やアドバイスでアスリートの背中を押していって欲しいと思います!本日はありがとうございました!
最後に
福田選手ならではの就職活動に対する行動やマインドがありつつも、大剛さんと感じた壁や振り返って大事だと思うことを共感しながら受け答えをする場面からは、多くのアスリートが共通して感じることは同じかもしれないと思うことが出来たインタビューでした!就職活動の進め方や決断時のマインドの持ち方のヒントが多く語られたインタビュー。一人でも多くのアスリートの参考になれば嬉しいです!
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