学歴よりも大事だったこと 高卒元プロサッカー選手の就職活動【田中貴大】

はじめに

こんにちは!キャリアデザイン部です。

今回は、MC渡邉大剛、ゲストに品川CCサッカー#7田中貴大選手を迎えたインタビューを発信します!

東京ヴェルディユースからJリーグ、JFL、関東一部リーグ、海外リーグと国内外あらゆるカテゴリーのチームを渡り歩いてきた田中選手。若くして契約満了の挫折を経験した後も、目標を諦めず時間をかけてでも目標を達成してきた経験こそが、自分の強みだと就活の場でアピールしたという。サッカー人生の中でいつの間にか身についていたビジネスマンとしても活きる力とは。そして選択肢が複数ある中での決断だったからこそ感じる、この選択への納得感や覚悟感についても語ってくれました!

是非ご一読ください!

プロサッカー選手生活とセカンドキャリア

渡邉:東京ヴェルディユース出身、様々なカテゴリーのチームを経験した後、2022年2月に品川CC(以下、品川)に入団し「1.5キャリア」を高いレベルで体現している選手のひとりと伺ってます!是非「1.5キャリア」へシフトチェンジするにあたっての、就活や就業して感じることを具体的に聞けたらと思っているので、本日はよろしくお願いいたします!早速ですが、現役時代、ビジネスマンとして就業することについてどんな印象を持ってましたか?

田中:サッカーばかりしてきた僕がサッカーと関係ないことをするのは不安しかなかったですね。でも、一方でビジネスマンとして働いている自分を想像してワクワクする気持ちの両方があったんですよね。

渡邉:そうなんですね!日々サッカー選手として結果を出すことを考えたり、それに向けた行動に時間を費やすことが最優先になりやすい世界だったと思うんですが、ビジネスマンとして働く自分についてイメージするようになったのは、いつ頃になるんでしょうか?

田中:3~4年前なので20代の後半ですね。年齢的なことも含め少しずつ考えるようになっていました。より具体的に考えるようになったのは、シンガポールのチームにいた時にコロナの影響でロックダウンを経験した期間です。サッカーが全くできない状況になって、初めてサッカー以外の何かを真剣に考える時間と余裕が出来たというか。そんな中で僕が選んだのは、現地の公用語であった英語を週4で勉強することとPCの勉強でした。思いもしてなかった状況ではあったんですが、結果的にサッカー以外のことで出来ることが増えて、その中で成長も実感できたっていう経験が、サッカー以外での自分を見てみたい気持ちを加速させましたね。

渡邉:シンガポールから帰国して、FC刈谷(当時JFL)に1年在籍してから品川に入団をしていますが、その期間もセカンドキャリアに向けた準備はしていたんですか?

田中:してましたね。FC刈谷時代も、ありがたいことにサッカーのお給料だけで生活できていました。午前中は練習、午後はフリーというスケジュールだったため午後はPC教室に通ってExcelやWordを学んでいました。帰国後もいつまでもサッカー選手で生活することは難しいというのが頭のどこかにあって、その年FC刈谷が降格してしまったということもあり思い切ってシフトチェンジをする決意をしました。そんな状況でも翌年の話を下さったチームには感謝しかなかったんですが、僕の中でサッカーだけでない自分になってみたい気持ちが強くなる中でどうすべきか周りに相談していて。その中で品川の吉田GMに繋がって、気づいたら入団していたって感じです。

渡邉:ほんとに吉田さんのサッカー界の人たちとの繋がりはすごいですもんね(笑)そういった就職に向けての準備をしていた分、就活は上手くいったんでしょうか?

田中:いや、そもそも就活について理解していなかったので、何から始めていいか分からない状態からのスタートでしたよ(笑)ただ、品川入団前から品川のスタッフに相談はしていて。相談する中で徐々に何をどう進めていったらいいかが分かってきて、そこからようやく動けましたね。

高卒プロサッカー選手の就職活動

渡邉:具体的にどんなことを品川のスタッフに相談していたんでしょうか?

田中:書類の書き方、自分に合いそうな企業の選び方、自己PR、面接対策といった就活にまつわる全般についてです。特に、スタッフと話す中で自分自身がどういう人間かを振り返り整理できたことは面接でも活きましたし、今実際に働く中でも会社が僕に期待してくれていることを認識しながら働けるので、就活を通じて自分について知ることが出来て良かったと思います。

渡邉:自分について知ることは、就活だけでなく就職した後も活かせるんですね。就活の進め方でイメージと違ったことはありますか?

田中:高卒であることやサッカーしかやってこなかったことに対し、正直不安に思っていたんですが、この点は大きな問題ではなかったことですね。何よりも大事だったのは、自分がどんな人間であるかをありのままに伝えることだったということです。おそらく僕はこれまでの経験から自分がどういう人間かを明確に言えるようにするために一番時間を費やしました。これが明確になると、自分がどういう会社で働きたいのか、それがなぜなのかという理由が自分自身の思考や経験に紐づいて自然に繋がって出てきたので。複数提案してもらった企業の中でも、2社どうしても受けたい企業が出てきたので企業選びにはそこまで時間はかからなかったと思います。

渡邉:実際の選考中で一番きつかったことは何でしょうか?

田中:全部です(笑)中でも、自己PRの準備ですかね。なぜ自分はこういったキャリアを歩んできたのか、時々の決断の背景や軸、取組み等から、自分がどういう人間なのかを見つけるのは、到底一人では出来なかったと思います。今まで考えたことないくらい自分について考えましたね。また、整理するだけではなく要点をまとめて、そこから面接内で相手に伝わるように伝えることも大変でした。これまでトーク力が必要な世界で生きてきた訳でもなかったですし、相手に伝わるようにどう表現すべきかも分からなかったっていうのも大変でしたね。でも、今振り返っておもうのは、変に猫をかぶるのではなくありのままの自分を表現できれば問題ないということです。ありのままでいったことで、最初に受けた1社で内定もらえたという結果も得られたので、是非皆さんにも実践してもらえたらと思います。何より、僕一人ではこういったスタイルで就活を進められていなかったと思うので、品川のスタッフのサポートには感謝しています。

渡邉:貴大さんが実際にアピールした強みは何だったんでしょうか?

田中:雑草魂、やり抜く力、当たり前のことを当たり前に出来る人間だということが伝わるような話を沢山しました。これは僕が歩んできたサッカー人生の中で無意識に培われ体現してきたと思います。でも、この3つが就活でのアピールポイントになるとは思ってませんでしたけどね(笑)

渡邉:意外と自分の強みって周りから言われないと気づけなかったり、ましてやビジネスマンとして活かせる強みとなると、もっとスキル的な部分でのアピールをしないとって思ってしまいますもんね。

田中:ほんとそうで、英会話やPCスキルの習得に努めていることをアピールした方がいいんじゃないかって思いますよね(笑)でも、その時点でサッカーに多くの時間を費やしてきた僕の強みはそこではなく、採用側の人たちもそこを期待している訳ではないということだと志望していた企業から内定をもらえたことで確信しました。サッカー選手と一概に言っても、選手一人一人のキャリアは違っていて、その違いの中でどう目標と向き合い周りと関わってきたかといったところにそれぞれの強みがあるんだと思います。

渡邉:確かにそうですね!貴大さんのどういったサッカー人生の中でそれらの強みが培われていたか具体的に教えてもらえますか?

田中:僕は高卒で東京ヴェルディに入団したんですが、間もなくプロの世界の厳しさに直面しました。とにかく結果を求められ、なかなかそこに到達できない自分がいて3年目で契約満了を告げられたんですよね。若い時にそれまで自分が持っていた自信とか自負していたこと等、全ての鼻をへし折られるような経験をしていて。その後、いろんなカテゴリーのチーム、また海外も経験していることが僕のキャリアとしての特徴なんですよ。あらゆるカテゴリーでやってこれた、一度カテゴリーが下がったとしてもまた戻るための計画を立て実行し目標を達成してきたというプロセスの中に僕の強みがあると思いました。見せ方、睡眠、食事、肉体改造等、これまでプロになってマンネリ化していた自分の考え方や行動をまず変えないといけないと思って実行したこと、この行動力とブレなかった意志、結果その積み重ねで再度Jリーグに戻れたという事実が、ビジネスマンとしても活かせる僕の強みであり、企業へのアピールポイントにもなるということに繋がりました。自分がどういった人生を歩んできたのか、どういう人間なのかが明確になったことで、大学生とは違う点できちんと経験を積んでいる、僕にしかない強みを持っていると自信を持てて、躊躇なく面接でも話せたと思います。

渡邉:カテゴリーが下がってまた上がるのは、並大抵のことではないはないですよね。それを成し遂げたのはすごいと思います。逆算して技術力の向上に努めたこと、また上がるにはそれだけではない他の要因もある中で、成果として残せたのは大きなアピールになりますよね。受けた企業としては、2社だけだったんでしょうか?

田中:企業として受けたのはそうですね。当時、どうしても入社したいと思ったのがその2社だったので。どちらかに入社出来たら品川に入団しようと思ってましたし、もしダメだったら、カテゴリーを下げてでももう少しサッカー選手としての挑戦を続けようという選択肢も持ってました。

渡邉:選択肢が沢山あることって素晴らしいですね。選択肢があるからこそ決断への責任感や納得感が増すということってありますよね。

田中:そうですね!これしかないっていう決断よりも、複数ある中から比較と検討を重ねて取捨選択した自身の決断はより責任感と納得感、あと覚悟感も増しますね。そういった点でもいろんな人に話を聞いたり相談して知っていることを増やす、つまり選択肢を増やす行動はおすすめしたいです!

「1.5キャリア」の体現と今後

渡邉:実際に「1.5キャリア」を歩んでみてどうですか?

田中:大変は大変ですよ(笑)ただ、仕事とサッカーの双方で充実を味わえるのは「1.5キャリア」の醍醐味だと思ってます。忙しくなればなるほど、目的を見失ってそれぞれをこなすことが目的になってしまいそうになることもありますが、常に両輪があることを前提に、サッカーの時間を創出するために仕事においてはどう効率化するか、生産性を上げるかを悩むより考え、サッカーがない時はいつも以上に仕事に注力したりしています。サッカー選手を出来る時間は限られてますし、徐々にサッカーから仕事にシフトチェンジしていくための期間として選んだ「1.5キャリア」だと決断した時を振り返って、より充実感を増していきたいと思います。

渡邉:これから「1.5キャリア」の先で実現したいことはありますか?

田中:「1.5キャリア」のロールモデルになることです。具体的には、サッカー選手を目指している学生に選択肢の幅を広げられるような役割を担っていきたいです。いろんな経験をしているからこそ、その経験を誰かの背中を押せることとして伝えられたらいいなと思っています。

渡邉:では、海外も経験されているので、これから海外挑戦も視野に入れている選手の背中を押すメッセージがあればお願いできますか?

田中:僕としては、間違いなく行ってよかったと思ってます。理由としては、海外で挑戦したかったという目標が達成できただけでなく、語学の習得や日本とは違う文化や価値観に触れることで、国内だけでは難しい部分での成長が出来たからです。海外に行くメリットは、他の国からのオファーをもらえやすいキャリアを作れることや、より結果主義のメンタルが鍛えられることも挙げられますが、サッカー以外の目的・目標もあわせて持って行くことでより実りのある選択になると思います。是非、視野を広く持ってサッカー以外で長期的に活かせるスキルの習得も並行して挑戦してもらえたらと思います!

渡邉:本日のインタビューも誰かの一歩のきっかけになると嬉しいですね!本日はありがとうございました!

最後に

若くして味わった挫折からサッカーでどのようなキャリアを歩んできたか、その選択と決断、そして行動に自分を知るヒントが隠されていたという田中選手。どんな状況でも選択肢を広げ自分と向き合い納得のいく決断をすることが、結果その先の充実を生み出してくれるということを自身の経験談をもとに教えてくれました!

田中選手の過去のインタビューは下記よりご覧ください!

「仕事もサッカーも全力の選択をした選手たち~前半~」

「1.5キャリア1年目を振り返る~田中貴大~」

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