「Bリーガーを嫉妬させたい!」~駒澤大学バスケ部 元主将 品川CC 加藤穂高~

はじめに

こんにちは!キャリアデザイン部です。

今回は、MC渡邉大剛、ゲストに3×3バスケで活躍する品川CC WILDCATS.EXE の加藤穂高選手を迎えたインタビューを発信します!

極めてきた競技はサッカーとバスケと違いはあるものの、アスリートからビジネスマンという同じ道を歩む二人。MC渡邉の質問から加藤選手が過去を振り返り、今と未来を語ってくれました。強豪校の体育会系出身、またキャプテンも務めあげた加藤選手が、新卒2年目でビジネスマンとしてもバスケ選手としても活躍する過去の自身と同じようにプロを目指し部活動に熱を注ぐ大学生に伝えたいこととは。自身の経験から、今すぐ実践できる自分に合う企業選び、自身の強みの発見、面接を上手く進める方法にも触れてくれています!

是非ご一読ください!

プロではなく実業団でもない「1.5キャリア」という選択

渡邉:品川CC(以下、品川)でサッカー以外の選手へのインタビューは初めてなので、すごく新鮮です!バスケの知識はあまりないのですが、アスリートからビジネスマンというキャリアでは共通して共感出来ることは多くあると思うので、是非穂高さんのこれまでと現在、そしてこれからを聞かせてもらえたらと思います。よろしくお願いします!

加藤:こちらこそよろしくお願いします!

渡邉:まずは、穂高さんの「1.5キャリア」を選択した経緯について伺いたいんですが、強豪校の体育会でかつキャプテンも務めていたということで、大学卒業後プロもしくは実業団という選択肢はなかったんでしょうか?

加藤:もちろんありましたね。大学3年生の時は、Bリーグ(プロ)よりも、働きながらバスケもできる実業団を考えていました。高校、大学の先輩たちから実業団の話を聞いたのがきっかけでその道に興味を持っていましたね。

渡邉:プロよりも実業団だったんですね?

加藤:そうですね。でも続きがあってコロナの影響で話をもらっていた実業団の企業が新卒採用をしないという方針になり、入れなかったんですよ。一方で、運よく大学4年生の時に試合で活躍できたこともあって、メディアに取り上げてもらったりしたのがきっかけで、プロチームの練習に参加させてもらえるようになったんです。それを機に、実業団ではなくやはりプロを目指そうと思って活動していたのが、4年生の春夏頃ですね。

渡邉:でも、最終的にはプロに行かず、現職と品川バスケとの両立、いわゆる「1.5キャリア」を選んで今がありますよね。最終的にプロに行かなかったのはなぜなんでしょうか?

加藤:単純に声をかけられなかったので、行かなかったではなく行けなかったが正しいですかね。Bリーグに行く選手は、4年の秋頃に活躍した選手が冬に声かけられて入団が決まる、もしくは卒業のタイミングでトライアウトを受けて入団になるので、秋冬までは少なからずプロを目指してやってました。ただ、並行して就活もしていて、8月頃には現職の株式会社make standardsから内定をもらっていました。なかなかないことだと思うんですが、まだプロを諦めず活動していた時期だったので、僕は社長に「プロ決まったらそっちに行きます」と伝えていて、社長も「決まったら行っていいよ」って言ってくれてたんです。

渡邉:採用する企業側の社長がそういったことを言ってくれるってなかなかないことですよね。それが、ほんとにプロがダメだったらこの企業に就職しようと思った要素にもなりますか?

加藤:間違いないですね。素直に嬉しかったです。今でも感謝してますし、仕事で活躍して恩返しできればと思っています。

強豪校×体育会キャプテンの就活

渡邉:穂高さんは、プロを目指しながら就活も行っていたということですが、僕が学生の就職支援をする中でプロを目指していたら就活に手をつけられないっていう学生も一定数いるんですね。プロを目指すことと就活を並行して動いてた理由はありますか?

加藤:一番は、卒業後プロ以外の選択肢が何もない状態でプロを目指し続けることが不安過ぎたことですね。ダメだった時にこっちで頑張れるという場所が欲しかったのが、正直なところです。おそらく本気で就活している人よりは、そっちにかける時間や気持ちは弱かったかもしれないです。でも、結果自分の納得いく就職先には出合えましたし、今就業しててもそう思います。

渡邉:穂高さんは、駒澤大学のバスケ部キャプテンまで務め上げたということで、つまるところ体育会系強豪校のキャプテンというアピールポイントを持ちながら就活が出来たかと思うんですが、実際の場面で有利だなと感じたことはありますか?

加藤:有利だと思ってましたし、先輩たちからもそう聞いてました。実際に、面接でそこに興味を持ってもらえているなとか、他の学生よりも会話が弾みやすいなとは何となく感じていたので、有利には働いていたとは思います。

渡邉:その感じでいくと就活は順調にいった感じですか?

加藤:いや、全然うまくいってないですね(笑)強豪校でキャプテンやっていた事実や話のきっかけになりやすい経験は持っていたんですが、企業はそこではなく僕がどういう人間なのか、会社に入った時に活躍できる人材なのかを知るために面接を設けているわけで。そういった点を理解せずに、自分自身のことを整理して話せていなかった時期は落ち続けました。

渡邉:強豪校の体育会系出身というのはあくまでも会話の入り口で、それよりも実際にやってきたことやそこから言える自分自身について話せることが大事だってことですね。落ち続ける中で、起こした行動はありますか?

加藤:品川のバスケチームのオーナーに相談しました。僕は、品川に大学3年生から所属していたので。品川に所属していたことで、困った時に相談できる、いろんな角度からアドバイスをくれるチームオーナーや先輩がいたのは幸運でしたね。

自分自身を知って企業を選ぶ

渡邉:相談して変わったことってありますか?

加藤:大きく変わったのは、あれだけ落ち続けていた面接で通るようになった結果の部分ですね。初めひとりで就活をしていた時は、なにせバスケばっかりやってきたので、バスケ以外にやりたいことを見つけるのも難しかったですし、世の中にどんな仕事があるかも分からないまま何となく自分に合いそうな会社を受けていたので。

渡邉:具体的にどんなサポートやアドバイスがその結果に繋がったと思いますか?

加藤:まずは自分自身がどういう人間かと分かり、過去の事実を話す中で一緒に整理してもらいながら、だからこの企業なんだという親和性の高い企業を見つけるサポートをしてもらえたのは大きかったと思います。

渡邉:ちなみに穂高さんがどういう人間と分かり、その結果どんな企業が合っているという結論になったのか具体的に教えてもらえますか?

加藤:僕の強みは、挑戦心と環境に順応しながら自身の立場を確立できることと結果のために毎日コツコツと努力できることだと気づいたんです。

渡邉:その順応性やコツコツ努力できるという強みはどういった経験からでてきたのでしょうか?

加藤:まず、挑戦心と順応性に関しては、高校選びの時に県外の高校に進学しようと決めて、僕のことを誰も知らない環境に飛び込んだ経験からです。僕は神奈川出身なんですが、長野のバスケの強豪校に進学したんですよ。そういった環境でも、うまくコミュニケーションを取っていけたという経験があり、その後も同じような経験を重ねていたこともあり、その部分は自然と磨かれていると思ったので、自身の強みだと思っています。

渡邉:なるほど。中学から高校で環境をガラッと変えて、その時の経験がある意味その順応性が生まれるきっかけになったんですね。コツコツ努力できるという強みに関してはいかがですか?

加藤:これは、サポートを受けるまで強みとは思っていなくて当たり前だと思っていたんですよ(笑)でも、相談する中で「部活でどんなことやっているの?」って聞かれた時に、会話の流れで「毎日シュート300本入るまで帰らないと決めて実践してます」って普通に話したんですね。そうしたら、「それ普通じゃないよ」って言われて。その時に初めて、確かにそうかもしれない、と強みかもしれないということに気づいたんです。そういった意味でも、周りに相談して客観的な意見をもらうことや自分にない視点に気づくって大事だと思いましたね。

渡邉:競技が違っても同じことが言えそうですね。自分の中で自主練とかテーマを課して自分の中でこれをやるって決めてやっていたことが、他の人からすると「それすごいな」「それできないよ」って言われたり。コツコツやることって意外と難しいけど、仕事でも共通して大事な部分だったりしますもんね。それを面接準備の相談段階で気づけてアピール出来たのは、サポートが結果に繋がったと言えそうですね。そういった強みを活かせる親和性の高い企業を見つけていったということになるんでしょうか?

加藤:そうですね。あと、部活をする中で、試合に出ないと面白くない、試合に出る選手=結果が出せているかつ信頼されている人という考えを持っていたので、組織で必要とされるような人になりたい、仕事でも結果を残せる人になりたいという想いもありました。それらをかけ合わせると、営業職かつ結果にこだわっている会社が僕に合っていそうだということが明確になってきたという感じです。

渡邉:なるほど。穂高さんの強みと企業のニーズがマッチするイメージが湧きますね!

加藤:相談する中でブレない一本の軸を作れたことで、面接でも自信を持って話せたんですよね。そこからうまくいった感じはすごくあります。サポートを受けることで、自分が持っていない強みに気づけたり、想定していない質問が飛んできたときの準備が出来たと思います。質問されながら答えていく中での気づきや整理されることって大いにあることを経験のうえで実感しています。

渡邉:今振り返ってみて、なかなかうまくいかなかったけどひとりで考えて動いた時間も大事だったと思いますか?

加藤:うーん、何事も経験だと思うので大事だったとも思いますが、サポートしてもらってこんなうまくいくくらいなら少し無駄な時間を過ごしたかなとも思います(笑)頼るっていうことが悪いことではないことは、今になって分かるので、ひとりでどうにかしようとし過ぎていたなと。もう少し早く頼っておけば、もっと有効的、有意義に時間を使えていたとは思いますね。

渡邉:たしかにそれはあるかもしれないですね。時間は限られているので、スムーズにいくことでその時間を別のことに充てられる可能性もありますし、時間の有効活用といった面でも頼る、相談するといった行動はいい方法のように思いますね!

「1.5キャリア」を続ける理由

渡邉:今体現している「1.5キャリア」もその経験に近しいところがあるかと思うんですが、仕事もしくは競技どちらかに振り切らず、両立をすることでのメリットと逆にデメリットと感じていることってありますか?

加藤:メリットは、仕事はきついけどバスケがあるからってモチベーションをコントロールできる場所が二軸あるってことです。もちろんバスケでうまくいかなくても仕事があるっていう方もですけどね。デメリットでいうと、両立を始めた当初の話にはなりますが、両立しないといけないというちょっとした義務感ですかね(笑)でも、最終的に自分で選んだ「1.5キャリア」だからという原点に立ち返ることは出来ています。

渡邉:その気持ちすごい分かるんですけど、辞めようと思ったら辞めれる環境で、それでも「1.5キャリア」を体現し続けている理由ってありますか?

加藤:一番は、仕事とバスケを両立しているからこそ、双方で達成感と充実感を味わえることです。それは、僕の中では想像以上にインパクトがあるんです。もう一つは、仕事の部分での成長がバスケに繋がっていると感じることが、考え方の部分で多々あることですかね。仕事でよく結果を出すためにも定量で考えろって言われるんですが、結果を出すということではバスケも同じなので、チームの戦術や自主練を考える時に定量で考えたらこういう練習をすればいいかもしれないという考えが浮かびます。そういう意味で両方を続ける意味や価値ってあるなと思います。

渡邉:定量に関してもう少し具体的に教えてもらってもいいですか?

加藤:仕事に関して新規営業を例に挙げると、目標が何件獲得という設定があった時に、何件営業をかけて、何件アポの設定が必要でそうすれば何件くらい獲得できるはずだから目標が達成できるよねっていう考え方で動くんですね。今までは感覚で戦術や練習内容を決めていたところがあったんですが、数字という定量でしっかり考えるっていう感覚が身についたっていうのはあります。それをバスケの場面では、試合ごとのシュート確率やスリーポイントシュートの決定率を出して、勝つために何が足りないのか仮説を立て、練習を戦略的に考えるといったところに活かせたり、チームミーティングで先輩たちが数字で会話している場面で話についていけるようになったっていうこともあります。

渡邉:それを聞くと仕事と競技のリンクってほんとにあるなって思いますね。穂高さんは、社会人になってこのリンクに気づけたってことなんですが、大学時代にもしこの考え方を持てていたらより競技にプラスに働いていたんじゃないかなって思うんですよ。その考え方って学生時代から知っていたかったって思いますか?

加藤:心の底から思いますね(笑)僕がいた環境がよりそう思わせるんかもしれませんが、ずっと体育館をつかえるような環境ではなかったし、そういう時に今のような考え方があればもっと効率よく練習できたと思うし、キャプテンという立場だったので、こういった考えをもってチームメイトにもっといいアプローチができたんじゃないかとも思います。

渡邉:今後「1.5キャリア」を通じて実現したいことはありますか?

加藤:チーム、組織を引っ張っていける立場になりたいと思っています。あとは、プロに行ったメンバーが羨むようなキャリアをビジネスマンとして築きたいと思ってます!

渡邉:最後に、今部活動に打ち込む学生に伝えたいことがあればお願いします!

加藤:過去の僕も含め目標が高ければ高いほどそこに集中しがちになると思うんですが、並行して就活することをおすすめします。就活しながら部活することで得られる経験や新しい視野はありましたし、意外と仕事しながら競技って続けられるってことも知れました。ビジネスで活躍することも悪くないなと思え選択肢が広がったという僕の経験を踏まえて、部活をおろそかにするのではなく並行してやってみるっていうのもいいのではないかなと思います。繰り返しになりますが、何をやったらいいか分からないのであれば周りに相談して欲しいですね。僕が前年に品川へ相談してサポートしてもらっているのを見ていた後輩が、大学4年の10月頃に僕に相談してきたんですよ(笑)ちょっと遅いんじゃないかなと思ったんですが、品川にその話をして僕と同じようにサポートをしてもらった結果、その後輩も今年の春から仕事をしながらバスケを続けるというキャリアを歩めています。それを考えると、後輩の良かったところは僕に相談してきたことだと思うんですよね。分からないから動かないのではなく、それなら頼ることをした方がいいと僕は思います。

渡邉:部活に打ち込む学生にとってはもちろん就活生とってもすごく参考になる話だったと思います!本日はありがとうございました!

さいごに

体育会学生が無意識に陥る可能性の高い就活の壁について、当時を振り返って語ってくれた加藤選手。社会人2年目、「1.5キャリア」という選択を通じて成長が加速し、充実感も倍増している、そんな力とエネルギーに溢れたインタビューでした!

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