【キャリアデザイン部】選手インタビュー ~渡邉 大剛~
はじめに
こんにちは!
キャリアデザイン部です。
インタビューを通して選手の過去の経験からいま頑張っている率直な想いを聞き、「そういった想いでプレーしているのだ」「仕事でこのやり方試してみよう」と私自身にとっても気づきや学びが多いインタビューになっています。
今回は昨年プロサッカー選手を引退し、サッカー選手としてはもちろん、人としての面でも品川CCに多大な影響を与えている渡邉 大剛選手(#18❘通称:大剛さん、大ちゃん)です。
仕事もサッカーも両立し、新たなサッカー選手の姿を体現している大剛選手。
100点に近い充実度を感じつつも、「100点とつけてしまうと満足感が得られすぎてこの先の成長やもっとこうしたいと思わなくなるのが怖いので、100点に近いってことにしときます。」と新たなステージでもより一層飛躍する大剛さんの「いま」をお伝えします。
現役選手へのメッセージやサッカー選手とビジネスマンの両輪で活躍する「いま」、大剛選手が描く今後のビジョンを語ってくれました!
この時期だから気づけた大切なこと
-本題に入る前に、こういったご時世ですが、そんな中でも最近あったいいこと教えて下さい!
家族との時間が増えたこと
この状況で家族と長く時間を過ごすことで人生において最も重要な部分の時間共有が出来ている気がしますね。
自分と向き合い、一歩踏み出すいい機会を得られたこと
会社に行けなかったり、人と会えない状況下でオンライントレーニングやミーティングをしていて、こういう状況で自分は何ができるのか、自分だから発信できることはないかと考える時間も持てた。
先日弟たちとインスタグラムにてライブをしたり、かつてのチームメイトとのZoomのイベントを実施、今後も企画しているのですが、いままではなかなかアクション起こせなかったと思うことも、こういう機会だからこそやってみようと「行動を起こす」という部分で成長できたかなと思います。
※サッカー人生を通じてできた仲間たちといろいろ企画を考えてトライしています!
現役引退
-はじめに、プロサッカー選手引退したときのことを教えてください。
本意の引退ではなかった
自分としてはサッカーをJ2以上のカテゴリーで続けたいなと思っていたけど、2018年のシーズン終わりに所属していたカマタマーレ讃岐から戦力外通告を受けて合同トライアウトにも挑戦したけど、J2以上のどのチームからも声はかからなかった。
自分で体を動かしてどこかのチームの練習に参加しチャンスを掴み取ることもできたけど、そこまで当時は冷静に考えられていなくて、必然的に引退するしかないなって心のどこかであったので渋々引退を決めたって感じだね。
-その当時どんな気持ちでしたか?
正直、必要とされていない組織(サッカー)を避けるようになっていた
このサッカー界という組織の中でもう必要とされていない自分に対して、悲観的になっていたというか。あれだけ多くの時間、全力で打ち込めたサッカーを嫌いになりかけて、試合はもちろん、関連記事やニュースを見ないようにしていた時期があったかな。
だからサッカー以外の仕事をしたいと漠然と思っていたけど、自分は何ができるのかもわからないし、アパレル・飲食にも興味あったけど、それをどうやって経営で回していくのかの知識、スキルも全くなく、なにかしようと思っても何から始めていっていいのか正直分からなかった。
―喪失感からどう気持ちを切り替え、前に進んだのですか?
サッカーがなくなった自分を受け入れることから始めた
バイトとかもしたことなかったから、「働く」経験は皆無に等しくて…サッカーがなくなった自分を想像できなかったし受け入れるまでに時間がかかった。
-具体的にどんな行動をしていたのですか?
考るだけでなくアクションを起こす
たくさん人にあった方がいいよとアドバイスもらって動いてみたり、自分と向き合う時間の中で、本当にやりたいことや強みを整理したり、本を読んだり、もがきながらも行動していました。
とにかくアクションし続ける中で、吉田さんに出会ったり答えが明確になったりしてきたのは事実で。引退してサッカーが中心でなくなる次のキャリアを模索する中で、どれだけ考えてもアクションを起こさないと何も変わらないということは体現したので、仕事においてもそのマインドは大切にしていきたいね。
品川CCとの出会い
-なぜ品川CCに入ることになったのですか?
引退直後は、サッカーが少し嫌いになっていたし、もうやりたくないなとも思っていたから吉田さんと会うことになったときも、最初は断ろうと思っていたんだよね。
一方で、セカンドキャリアについては模索中でどうやって収入を得ようか、キャリアを生成していこうか考えていて。選手としての期待もあったかと思うんだけど、吉田さん(GM)から「大剛のプロサッカー選手のキャリアをチームに伝えていってほしい」、「リスタンダードでキャリアを積んでいってほしい」と話をもらったのがきっかけですね。これからの選手としての期待よりも、自分の経験を評価してくれたり今後のキャリアを考えてくれてたのが大きかったかな。もちろん選手である以上プレーでも見せますけどね(笑)
クラブ理念である仕事もサッカーも全力を体現している人たちと時間を共有できていることは自分にもプラスになっていて有難いと感じています。
―大剛さんが品川に加入してチーム内のコミュニケーションがより図れていると感じています、実際チームにはいってどう感じていますか?
そうですかね・・(笑)
自分は直樹、剛気みたいに割と自分から絡みに行けないタイプなので啓佑みたいに来てくれたほうがやりやすい部分はある。(ガンガン来すぎくらいだけど(笑))
年齢が上なだけなので、ちょっと雑くらいでもいいからどんどん絡んできてほしい。
―このインタビュー読んだ選手には是非ガンガン絡んでもらいましょう!(笑)
コロナの影響で今はオンラインでのコミュニケーションになっているけど、活動再開したらチームの一体感を作っていきたいと思っている。
もちろんサッカーのスキル、経験はチームへ伝えていける部分が多いと思っているし、サッカーと仕事も通ずる部分があるという気づきも含めて積極的に発信していきたいと思うし、ビジネスマンとしては1年目なのでみんなから吸収していきたい。
セカンドキャリアを歩み始めて
―セカンドキャリアを歩み始めて率直な思いを教えてください。
引退直後の自分のような選手を一人でも減らしたい
引退するまでセカンドキャリアについて考えてなかったし、むしろ、聞いたこともなかったんだよね。引退後、すぐにキャリア選択をするのは本当に難しいことだからこそ、選手にとっても会社にとっても助走期間(1.5キャリア)は重要だと思ってる。
現役中に自らのセカンドキャリアを描く重要性、ビジネスでも活かせるサッカー選手の経験など世の中に広めていくことが自分の役割だと思っていて…もっと言えば、サッカーのトレーニングの中や現役中の隙間時間でもビジネスに活かせるスキルはたくさん身につけられる。ビジネスマンとして働きながら、現役中こう考えてトレーニングに臨んでいたら、こんな行動起こしていたらもっとスピード感をもってビジネスマンとしても活躍できていたかもなと思うこともあります。
自身の人生をもってアスリートのロールモデルになる
引退後指導者になる人が多くいる中で、今の自分は異色なキャリアだけど、そういった経験や気づきを現役の大学生やプロの選手に伝えていきながら、引退後の選手が自らセカンドキャリアを描き活躍できることへのサポートが出来ればと思います。そのためにも、自分自身がビジネスマンとして活躍することが今は一番重要ですね。
ビジネスマンとして
-サッカーと仕事の両立はどうですか?
サッカーで得た自分にしかない経験を武器にキャリアを築く
気持ち的には、ほぼ仕事よりかな。
サッカーも仕事も全力というクラブの理念もあるように、サッカーをやっているときはもちろん全力だけど、サッカー以外のことにエネルギー使いたいなと思っています。
自分のサッカー経験を今後のキャリアの為のツールとして生かしていきたいと思っています。
-サッカーが今の人生に生きていると思う瞬間を教えてください。
自分が何かを得ようとするコミット力、粘り強さ
自分はできないと気が済まないタイプなので時間守ることや期限内の提出は先延ばしにしないことなどは学生時代からの名残だなと思うし、意識して取り組んでいます。
プロのキャリアを歩んできた過程でどうしたら試合に出場できるか、勝てるか、サッカーを通じて自己分析し、改善し、行動するというPDCAを回すスキルが自然と身についていたと思う。
そういう部分は、引退して社会人になっても使えるマインドやスキルだと思うので、サッカーを通じて成長させてもらった部分だと思っています。
―現職の大剛さんの仕事に取り組む姿勢がすごいって聞きました。意識していることありますか?
自身の成長のために変なプライドは持たない
知らないことが多すぎていろんなことを人に聞いているんだと思う(笑)
自分で調べて得つつ、いろんな人の意見を聞いて情報をインプットし、咀嚼して自分のものにしていきたいと思いますね。
―その中で、大切にしていることはありますか?
自分に負けないこと
サッカーで例えると、ほんとは休みたいけど練習を頑張るとか、トレーニング中に妥協せずあと一歩をやり切ることを仕事に置き換えても大切にしています。
―大剛さんが描いている今後のビジョンを教えてください。
時間もお金もある人生の実現(=豊か)
将来的には独立したいと考えているし、そのためのスキル、知識を養っていきたいです。
ビジネスマンをする中で、世の中の動向や移り変わりの早さ、報酬は社会や会社に対する貢献の対価であることなどを切に感じています。
初めて触れることや、改めて痛感することを力に、将来に向け「いま」を頑張りたい。「いま」できること・すべきこととしては、会社(リスタンダード)に貢献することが自分の価値だと思っています。
インタビューを終えて
―「いま」の大剛さんが現役選手に伝えられることはありますか?
必ず来る未来に対してのポジティブに捉え準備をする
アスリート、サッカー選手は引退のタイミングが必ず来るからこそ、それに対する準備は現役のときからできるし是非してほしいと思います。
まあ、現役中に引退後のことをイメージしにくいとは思うけど、ポジティブにとらえて将来の不安を解消する時間に使うのもありだなと思っている。
現役選手だからこそ、SNSを使ってブランディングしていくこともできると思うから今できることをやってほしいと思うし、そのためにはアンテナを高く張ることが大事だなと思います。
―ファン、サポーターへ一言お願いします。
時には厳しい言葉をもらったが、いろんな人に愛されていたと感じていますし、感謝の気持ちでいっぱいです。
「サッカー選手渡邉大剛」じゃなくなっても、僕の人生は続くし、頑張っていくので温かく見守っていただけると嬉しいです!
今シーズンも応援よろしくお願いします!
プロフィール
生年月日:1984年12月3日
出身地:長崎県
経歴:
多比良サッカースポーツ少年団
国見中等学校
国見高等学校
京都パープルサンガ
大宮アルディージャ
釜山アイパーク
カマタマーレ讃岐
現職:
リスタンダード(アンバサダー)・エージェント・メディア関係